先生！お母さんに「身長が伸びるから牛乳飲みなさい」って言われたから毎日１リットル牛乳飲んでるんだよ
いっ１リットル！お腹は大丈夫？
大丈夫！全然平気だよ
大成くん、牛乳をたくさん飲んだからって身長は伸びないんだよ
ガーン！だってお母さんが・・・
昔から牛乳はカルシウムが摂れるから身長が伸びると言われているんだけど、実際にはそんなに効果はないんだ
突然ですが、あなたは牛乳を飲むと身長が伸びると信じていますか？
昔から、「牛乳を飲むと身長が伸びる」と言われ、子どもの頃、給食の牛乳をがぶ飲みしたり、家でも何リットルと飲み続けていた・・・なんて事ありませんか？
実は、私もそうでした。
結果から言うと「牛乳を飲むだけで大きくはなりません！！」でも、牛乳と言えば、カルシウム。
骨ってカルシウムでできてるんじゃないのと思っている人も多いのではないでしょうか。
確かにカルシウムの骨に対する役割は大きいのですが、実はカルシウムだけが骨に必要な栄養ではないのです。ここでは、カルシウムの役割を含めた「骨」についてわかりやすく解説していきます。
まずは骨のしくみについて少し見ていきましょう。
骨に必要な物
確かに骨の大部分はリン酸カルシウムで成り立っています。骨は一度できたらお終いではなく、毎日新陳代謝を繰り返し、3年ほどで体中の骨が生まれ変わります。
そう、その際必要な代表格がカルシウム！他にも、ビタミンD、リン、タンパク質、マグネシウムなど必要な物はありますが、一番は何といってもカルシウムです。
つまり健康な、状態の良い骨のためにカルシウムは欠かせません。
しかし・・・
骨を伸ばすこととは、ちょっと違うんです。
身長が伸びるという事は骨が伸びるという事
人の身長が一番伸びる時期は成長期です。成長期の子供の中には、「寝ている時に足の骨が痛い」という経験をすることがあります。
その原因は、就寝時に骨が伸びていることから起きている痛みなのです。簡単に説明すると、身長が伸びるという事は、骨が伸びるという事。つまり成長期にたくさん骨が伸びた子供は、身長が高くなるという事なのです。
骨に対するカルシウムの働きは、「骨を強くする」。つまり、身長を伸ばすという点で考えると、カルシウムの役割は補佐的なもの。大切な栄養素であることに変わりはないのですが、身長を伸ばすためには、カルシウムだけではなく、骨を伸ばす成分である、アミノ酸を摂る必要があるのです。
普段の食事から、効率よくアミノ酸を摂るなら、肉や大豆などのたんぱく質を摂るのが良いでしょう。良質なたんぱく質は体内でアミノ酸に分解されます。
成長期に身長を伸ばしたいと考えているなら、１日２００ｇ以上のたんぱく質を摂ることを、オススメします。
骨を伸ばすには？
骨が伸びるには、骨端線と呼ばれる骨の先にある軟骨部分が刺激され増殖していくことで、骨が伸びていきます。その為には、成長ホルモンが分泌され、細胞を増やしていかなければなりません。
成長ホルモンは睡眠時、運動中、運動後にたくさん分泌されますが、成長ホルモンの素は、タンパク質です。良質なタンパク質を取り、十分な睡眠、運動をすることで、骨を伸ばしていきましょう。
さて、話は牛乳に戻りますが、「牛乳を飲むだけでは大きくなりません！！」と先に話しましたが、かといって牛乳は意味のないものかと言うと、そうではありません。
一般的な牛乳の表示成分を見ると、一杯200ccでおよそ6～7gのタンパク質が取れることがわかります。
また、たんぱく質の働きを助けてくれる亜鉛や、カルシウム、マグネシウムの他に、豊富なビタミン、ミネラルが含まれています。
つまり、牛乳さえ飲んでいればとゴクゴク飲み、お腹がいっぱいになって、食事量が減ってしまうのは問題ですが、補助的に牛乳を飲むことは良いことなのです。
また、ココアやきな粉を混ぜるなどアレンジするとおいしいだけでなく、伸長に良い成分がぐっと増しますので試してみて下さいね。
