成長期は大きく体が成長している大切な時期になりますが、この時は外側からの負担も受けやすい時になります。そこで、成長期とスポーツ障害の関係性について見ていきましょう。
スポーツ障害とは
スポーツは種類によってもさまざまな負荷がかかってきます。
どんな体の動かし方をするかによっても受ける負担は変わってきます。
一瞬で外力によって起きる骨折や脱臼などはスポーツ外傷といいますが、その一方でいつの間にか体に大きな負担がかかっていて、そこから痛みなどが慢性的に起こる場合のことをスポーツ障害といいます。
骨折などは治療や手術をしていくことで治るものというイメージがありますが、スポーツ障害になると早めに対策を取らないと重症になってしまう恐れもあるんです。
関節が変形する、骨が離れたまま治らないといったように治療してもなかなか治らない状態になってしまうこともあります。
そうすると、日頃の学校生活においても支障が出てきて思うように体を動かすことが難しくなります。
ここでは、スポーツ障害と外傷を分けましたが、場合によっては外傷も含めてスポーツ障害と呼ぶこともあります。スポーツを思いっきりしているという成長期の子供には注意しないといけない障害となってきます。
なぜ成長期にスポーツ障害が起きる?
スポーツ障害はなぜ成長期に起きると思いますか?やっぱり部活動や体育などで体を動かす機会が多いのがこの時期に当たるからでしょうか?
実は、それとは別に体がどんどん成長していっているということが関係しています。
成長期は身長の伸びるのが早いことからも想像できますが、骨も大きく成長しています。
骨が成長していくとそれを追いかけるようにして筋肉もついていきます。この成長期と呼ばれる年代は男子で高校1~2年生、女子で中学3年生までにやってきます。男女で訪れる時期が少し違うと言えます。
この成長期の骨は両端が軟骨といったようにとても弱いものになっています。
大人とは違い、骨も関節も弱い状態なので、スポーツをしている時に傷ついたり変形することが多くなるんです。
具体的なスポーツ障害について
ここでは、実際にどんなスポーツ障害があるのか具体的に紹介していきたいと思います。
これは、成長期にどんなスポーツをしているかによっても、どこで障害が起きてくるかわかりません。スポーツごとに起こりやすいスポーツ障害を以下に示していきます。
- ◆テニス
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部活動で行う場合も多いテニスですが、主に肘や膝に障害が出ることが多いです。
上腕骨外側上顆炎(テニス肘)やオスグッド・シュラッター病といったものがあります。走ったりジャンプしたり、またラケットを使ったストロークの時に発症する症状となっています。
筋肉の炎症や小さな骨折が繰り返されて起きるものなので、毎日部活動をしている中で体の様子には気をつけておかないといけません。
- ◆野球
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こちらも中高生でしている人が多いスポーツでしょう。
野球の場合は肘や指にスポーツ障害が起きやすいです。野球肘と呼ばれる肘の靭帯や軟骨に支障が出る障害になる人が多いですが、これ以外にもマレットフィンガーといってボールをキャッチしそこなった時に起きやすい障害もあります。
とにかく腕を使うスポーツなので、ピッチャーは特に注意した方がいいでしょう。
- ◆サッカー
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サッカーは特に男子に人気なスポーツだと思いますが、足首や膝にスポーツ障害が出やすいです。
足を使うスポーツなので、消耗している足にはいろんなトラブルが起こりやすいです。
前十字靭帯損傷やかかとの軟骨に障害が出るシーバー病といったものもあります。ずっと動いているばかりではなく休息も取りながらサッカーをしていきましょう。
スポーツ障害を予防していくために
スポーツ障害は成長期にどんなスポーツをするかによって起こしやすい部位が異なってきます。
しかし、どんな部位で起こるにせよしばらく痛みが伴うので、予防していくことは大事です。そこで、予防していくためにこんなことに気をつけてみましょう。
- ◆ウォームアップとクールダウンは必須
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どんな運動をするにしてもいきなり活発に動くことはおすすめしません。
これでは体がびっくりしてしまいます。まずはウォームアップで体温を上げていき、体を動きやすい状態にしていきましょう。
そして、終わりには興奮した体を落ち着かせて徐々に体の動きを止めていきましょう。ストレッチがベストですね。
- ◆適度な運動を
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自分の体力に合わない激しい運動をしていてはスポーツ障害を引き起こしやすくなります。
そこで、どんなスポーツをするにせよ、やりすぎは禁物です。体の様子を見ながら、適度に休憩を挟みながら運動をしてみましょう。疲れたときはしっかりと休み、長時間体を使いすぎるのはやめましょう。
スポーツ障害は一度発症すると繰り返したり、完治するまでに時間がかかったりもします。
スポーツ障害が起きる前に防いでいくことが大切になってくるので、スポーツに力を注いでいる人は注意しながら過ごしましょう。