リオオリンピック代表選考を兼ねた全日本種目別選手権の決勝が6月5日に代々木第一体育館で行われました。
先の全日本選手権とNHK杯で寺本明日香選手(中京大学)、村上茉愛選手(日本体育大学)、杉原愛子(梅花高校)がすでに内定しており残りの4選手が今回決定しました。
普段あまり体操は見ない方も、メディアなどでの体操の情報は入ってくるので、体操=日本のお家芸ということは知っている方も多いと思います。
実際、世界選手権やオリンピックなどでの体操男子の活躍は記憶に新しいと思います。
普段あまり体を動かさず、でんぐり返しをするだけで目が回ってしまう私などは体操選手の繰り出す技を見るたびに、驚きを通り越し、ため息しか出ません。
そんなウルトラな技を繰り出す体操選手。
見ているだけでほれぼれするような肉体美だと思っている方は多いと思います。
驚くことに男子の代表に内定している白井健三選手などは、あの素晴らしい筋肉を作るのに一切筋トレはしないそうです。
今回のリオオリンピックで個人総合で金メダル確実と言われている、内村航平選手もケガのリハビリ以外で筋力トレーニングは一切しないそうです。
いかに普段の練習がハードなのか想像がつきますね。
話は変わりますが、「子供のうちに筋トレをすると身長が伸びない」という事を聞いたことがある方も多いと思います。
この「子供のうちに筋トレをすると身長が伸びない」というのは本当のところどうなの?と思われている方、これは「本当」です!
正確には成長期が終わるまでに筋肉をつけすぎると伸びないと言うことですが、細かい話をすると長くなるので次回お話ししたいと思います。
実際、体操男子日本代表のメダル候補三人の身長は、
内村航平選手 … 身長162センチ 体重52キロ
加藤凌平選手 … 身長163センチ 体重55キロ
白井健三選手 … 身長162センチ 体重51キロ
三選手とも日本人の平均身長には程遠く、いかに小柄かがわかると思います。
女子選手に至っては140センチ代の選手が多くいる事には驚かされますね。
この他、レスリングや重量上げなどの選手も身長が低い選手が多数います。
共通して言えることは、子どものころから筋肉のつきやすい競技をしていた、という事です。
子供さんの身長を伸ばしたいと思っている親御さんなら、身長を伸ばすのに必要な三大要素はご存知だと思います。
身長を伸ばすには、「栄養」「睡眠」「適度な運動」。これが身長アップには欠かせません。
上記のオリンピックで活躍するような選手たちは、幼少のころからしっかり栄養を取り、しっかり睡眠をとり、運動も人並み以上にしてきました。
しかし競技の性質上、一生懸命練習をすればするほど全身に筋肉の鎧が出来てしまい、結果的に平均身長に届くことなく成長期を終えてしまいました。
私の子どもは現在、神奈川県にあるJリーグの下部組織でサッカーをさせて頂いています。
このクラブでは成長期の子どもたちには一切筋力トレーニングをさせません。
上の子はジュニアユースに所属していますが、コーチから「サッカーに必要な筋肉はサッカーでつけろ」と言われており、簡単な体幹トレーニング以外は禁止されています。
話は戻りますが、体操競技というのは身長が低いことが有利に働く数少ない競技の一つです。
元来、日本人というのは世界的に見ても身長が高い民族ではありません。
スポーツの世界では身長が高いことが好成績につながることの方が圧倒的に多いのです。
最近では世界大会やオリンピックにおいて日本人選手の活躍が増えてきていることは事実ですが、やはり身長差で苦戦(先日の男子バレーなど)することの方が
まだまだ多いのも事実です。
そんな中、身長が低いことが有利に働く「体操」。
リオオリンピックでは多くの日本人に感動と勇気を与えてくれるはずです。
今回選ばれた選手たちの健闘を、遠く離れたリオでの活躍を祈らずにはいられません!!
がんばれ!ニッポン!
※内村航平選手、圧巻の演技です!