「モチベーションをキープするのが難しいですね、今は」
2010年には世界ランク1位にまでなった宮里選手の試合後のコメント。
宮里選手といえば日頃からポジティブは発言が多く、試合で負けた後などでも常に前向きなコメントを出してきました。
以前、彼女のインタビューを見ていて、「思考は行動を変え、行動が変わると結果が変わる。だから私は物事をポジティブに考えるようにしているんです。」
そんなポジティブシンキングを信条としていた宮里選手からこんなネガティブな発言が出るとは、正直驚きました。
「圧倒的な飛距離の差」
2016年3月31日から行われたLPGAツアー、ダイナ・ショア・トーナメントC。
2日目を終えて通算7アンダーと、レクシートンプソン選手と共に首位で予選を通過した宮里選手。
久しぶりにリーダーズボードのトップに名前が上がり、日本のファンの期待も大きかったのですが、
結果はスコアを伸ばせず5アンダーの18位Tでの終戦となりました。
近年、不調から成績を上げられなかった宮里選手。
その一番の原因はやはりドライバーの飛距離。
現在、LPGAツアーの選手の平均飛距離は年々伸びており、前出のレクシートンプソン選手などはドライバーの飛距離は285ヤードと男子顔負けの飛ばし屋です。
一方、今シーズンの宮里選手の平均飛距離は昨年同様250ヤードでLPGAツアーの中でも116位とトンプソン選手とは35ヤードの差があります。
試合を観戦していた古閑美保プロも「セカンドショットで4番手違う」と驚いていました。
この飛距離の差、もちろんクラブやボールの進化もあるとは思いますが、やはり一番大きな要因は身長差。
宮里選手の身長は155センチ。方や飛ばし屋トンプソン選手は180センチと男子顔負けの高身長です。
ゴルフは飛ばすスポーツではないと良く言われますが、実際試合の中で30ヤード以上おいていかれると、
精神的なプレッシャーは相当なもの。
実際、宮里選手は飛距離でかなわない相手に対して、アプローチとパターで何度もピンチをしのいできました。
試合後のインタビューの中で「アプローチとパターのイメージが以前の状態に戻りつつあります」と言っていた宮里選手。
この試合で優勝したのはオーストラリアの天才、リディア・コー選手。
彼女の平均飛距離は宮里選手同様250ヤードと、決して飛ばし屋ではありません。
世界ランク1位になった頃の宮里選手は圧倒的な飛距離の差を、アプローチとパッティングでスコアメイクしてきました。
平均身長175センチのアメリカツアーの中で小柄な宮里選手が「世界NO1のパッティング」と言われた技術が戻ってきたとき、もう一度あの「藍ちゃんスマイル」が表彰式で見られる日が来るかもしれませんね。
※アプローチの感覚が戻ってきた藍ちゃんです。