身長を伸ばしたいと思っている成長期の子供はとても多いです。
子供の成長は早いと言いますが、他の子にどんどん身長を追い抜かされているようだったら不安な日が続いてしまいます。
そして、子供だけの問題ではなく親もしっかり一緒になって考える必要があるのです。
愛情遮断症候群というものがある
愛情遮断症候群という言葉、聞いたことありますか?成長期の子供の成長には親の愛情が不可欠であるということを示している症候群でもありますが、この時期にたっぷりの親の愛情を受けることができなかった場合に心身の成長に大きく影響が出てくるというものになっています。
そのため、通常ならすくすく育っていくところが発達に著しい遅れが生じるようになるのです。
では、なぜ愛情遮断症候群になるのでしょうか?これは、睡眠時に分泌されている成長ホルモンと関係があります。
親の愛情を感じられない日々を送っていると子供は精神面でも不安な日々を過ごすことになります。気分が憂鬱になったり、勉強に身が入らなかったり、友達関係で悩むことが多くなったり・・・とマイナス思考に考えることが多くなっていきます。
この時に親に相談することもできない、ゆっくり話をする時間がない、親と会う機会がなかなかないといった都合から親の愛情をどんどん感じられなくなっていってしまいます。
この悪循環で子供の成長が妨げられてしまうのです。
愛情たっぷりで育てるとすくすくと心も体も健康的に育っていくとよく言いますが、これは本当だったのですね。
愛情遮断症候群のチェックをしてみよう
なかなか身長が伸びないという時、まさか愛情遮断症候群だなんてと思ってしまいますが、試しに以下の項目をチェックして当てはまるものがないか確認してみましょう。
・感情を表に出さなくなった
…… 一時的に成長が遅れて、表情が乏しくなったり言語や発達に障害が出てきます。
・精神的に発達に遅れが出ている
…… 性格に歪みが生じてきて、精神的な発達や栄養不良などが出てきます。また、食事や排泄といった基礎となる部分で異常行動を示すようになります。
・かんしゃく持ち
・周囲に関心がない
親が自分の子供を観察しながら、このようなことに当てはまっていないかチェックしてみてください。
思春期ということもあり精神的に不安定な日もあれば、反抗期を迎える時期でもあるので日々の様子をよく確認しておかないと気づくのが難しいかもしれませんが、ここは根気よく親が子供と向き合っていくようにしましょう。
また、愛情遮断症候群の場合、体重に変化が見られないという特徴が出てくる子供もいます。
食欲は旺盛なのに体重が増えないと成長にも支障が出てくるようになります。
これは、家庭を離れてみることで改善されると言われているので、一時的に入院をするか施設に入るかといった選択肢を取ることで体重は元通り順調に増えていくとかんがえられています。
小さな頃の愛情が成長期に影響してくる
成長期と言われているのは主に10代になりますが、この時の成長のスピードについては小さな頃の親の愛情が不可欠と言われています。
愛情遮断症候群から低身長になっている場合、成長ホルモンがしっかり分泌されていないということが原因にも挙げられますが、これは生後半年から6歳の間までに十分な母親の愛情を受けられなかった場合に多くなっています。
つまり、幼少期の親との関わりがとても大切ということになりますね。
この頃は保育園や幼稚園に行っている以外は、親と行動を共にすることが多いです。
この時に親が一生懸命愛情を注いであげることがその後の子供の成長に関わってくるのです。
もしも、この幼少期の頃に母親が死んでしまった、離婚でいなくなってしまった、入院の日が続いたので一緒にいる時間が少なかったといった経験をした子供は心身共にダメージを受けやすくなっています。
また、最近では親が子供を虐待する事件が頻発していますが、これは子供に多大な影響を与えることも明らかになっています。
年齢よりははるかに心身共に発達が遅れてしまうという特徴が顕著に現れてきます。
不安定な日々を過ごしていると夜も眠れなくなってしまうので、体も成長していかなくなっていってしまうのです。
愛情遮断症候群ということばを初めて聞いたという人も多いかと思いますが、実態を知ると親の愛情がどれだけ子供に影響を与えるのかということがわかりますね。
だからといって今身長が伸びないのがすべて親が原因というわけではありませんが、できるだけ子供と関わる時間を作ってあげて、食事は一緒に食べる、一緒に出かけたり遊んだり勉強をするといった経験を積んでいくようにしましょう。
身長は遺伝だけが関係しているのではなく、子供と親の関わり方、過ごし方が大きく関係しているのです。
それをきちんと理解した上で子供と深く関わっていけるようにしたいですね。